2016年08月16日

原田ひ香「虫たちの家」

原田ひ香は「はじまらないティータイム」が大好きで、以来ずっと気になって読んできた。
でも本当に気になるのはその「ひ香」という名前かもしれない。
駄洒落じゃないけど、なーんか、ひっかかるんですよね。

ネットで傷つけられ、仕事や居場所や家族さえも失った女性たちが棲む「虫たちの家」は九州の離島にある。
そこでは女性たちがお互いに本名を明かさず、テントウムシ。ミミズ。オオムラサキと呼び合って、畑仕事をしながら静かに暮らしている。
虫たちの家を創立したのはマリアという年配の女性だ。
その虫たちの家にある日本土から母娘がやって来た
高校生の娘はアゲハ、母親はミツバチと呼ばれるようになった。
アゲハはボーイフレンドにあられもない写真をネットでばらまかれたうえ、母ともども刺されて、それは刑事事件になって日本中に知られることになった。
マリアはそんな身を潜めたい彼女たちを「虫たちの家」に迎えたのだった。

しかしアゲハは奔放で、島の男たちの気をひくことになる。
「虫たちの家」が唯一の居場所であるテントウムシにとって、アゲハの行動は見過ごすわけにはいかない。。

・・というストーリーに並行して、一人の女の子の幼いころの両親との海外生活が描かれているのだが、最後のほうにきて「えーっ、この女の子はあのあの女の子だったの!」と驚く展開になる。
これってほとんど、ミステリー?
これまでの原田ひ香にはない趣です。

テントウムシやアゲハはよく描かれているのだが、アゲハの母がちょっと弱いかな。
それとマリアがもっと訳ありかと想像しながら読んだのだけど、アッサリし過ぎで終わってしまった感じで物足りない。
引っ張られたわりには肩透かし。

ネットで傷つく人は多い。
とくにネットで住所や名前を出されて中傷されると立ち直れなくなってしまう。
それは犯罪だと思う。
悪いのは傷ついた人たちではないはずなのに、家族さえも守ってくれないとしたら、なんて不幸なんだろう。
テントウムシたちの悲しみはそこにある。。
posted by 北杜の星 at 07:32| 山梨 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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