キューバ政府の回し者か?
キューバはケネディ大統領の時代からアメリカによって、悪の巣窟扱いをされている国だ。
私たち日本は独立国とは思えないほどアメリカに追従している国なので、アメリカの言うことを真に受ける。
私たちは両サイドからものを見ることがなかなかできない。与えられた情報をさも真実と受け止めている。
が、果たしてそれでいいのだろうか。その真実は真実のすべてではないかもしれないのに・・
という疑問が広がる時にこういう本があると、目からウロコの知識が得られるのだ。
吉田太郎氏は、キューバを訪れることで、自分の目で見て、さまざまなことがわかった。
それはけっしてアメリカが言っているような、日本が考えているような、ヒドイ国ではなかった。
キューバは長い間アメリカによって経済封鎖をされてきた。
旧ソ連崩壊後、それはますます激しくなっている。(ここぞとばかりにキューバの共産主義を倒そうとしているらしい)。
キューバは長い間、まさしくアメリカにとって目の上のタンコブだったのだから。
目と鼻の先で共産主義革命を成功させた憎っくき国なのだ。
それはアメリカが目論むグローバリゼーションの目的の大いなる敵となった。
グローバリズムって、言葉はいかにも全地球的な印象を受けるが、何のことはない。ひたすらアメリカナイズさせることだ。西洋化させることだ。
グローバル経済はいとも簡単に、サブプライム問題でクライシスに陥ったではないか。
民族の歴史や文化を破壊してしまうグローバリズムに少しは懐疑的な目を向けてみることが、いま必要だと思う。
だから、このキューバを知ることに意味がある。
私、キューバがフィンランドと並ぶ高学力の国だなんてちっとも知らなかった。
ゆとり教育の弊害で学力低下が心配されるこの国にとって、参考になることが多いのではないか。
少なくとも・・これは私もずっと思っていることなのだが、日本の学校の学級をグループ形式にするべきでは?
ほとんどの国は現在グループ形式をとっている。
先生が30人以上の生徒の前の教壇に立つ、というかたちは、なんだか威圧的というか権力的で時代錯誤だ。
生徒同士の親密度もうまれにくい。
キューバではグループ方式で、グループ同士の競争力を強めることで学力アップを図ったと言う。
といっても生徒間がギスギスするわけではない。
もちろん共産主義の国だから、教育のモチベーションは少々ニュアンスが違っている。
けれど「国のため」というよりはむしろ「人のために役に立つこと」というスタンスで生徒たちは勉強をしているようだ。
大学まで教育費は無料。(医療も無料である)。
この著者の書くように、キューバがすべてばら色だとは私は思わない。
海を越えての亡命者は後を絶たないし、厳しい経済状態にあることは事実だ。
しかし、これまで私たちの知らない側面のキューバが、ここにあることも事実。
だからこそ、世界中から(アメリカからさえも)教育現場への見学者が続々なのだろう。
日本も見習えることがあるかもしれない。
ブエナ・ビスタ・ソシァル・クラブを聞きながら、私も呆け防止の計算問題でもしようかな・・


