2011年02月24日

宮崎学写真集「フクロウ URALOWL」

「フクロウって大好きなの」と言ったら、友人が「つい最近フクロウの写真集を買ったので見せてあげる」と貸してくれたこの本。
表紙に宮崎学とあるではないか。
「知ってる?」
「もちろん知ってるよ。フクロウの写真ではとても有名な人だよ」。

信州伊那谷の中川村に「フクロウ小屋」を建て、撮影のためのハイテク装置を設置し、定点観察、定点撮影をした人だ。
中川村は南アルプスと中央アルプスに挟まれた天竜川沿いの気持ちのいい村。
この辺りを走るとき私たちは下の国道を避けて中川村の広域農道を走るのだが、好きなところだ。
この本の原書は1989年に出版されたものだが、2010年10月にHANDY EDITIONとして再刊されたらしい。
20年以上前の写真とは思えないくらい、フクロウの瑞々しい魅力に溢れている。
真っ暗な闇に浮かぶフクロウの姿が美しい。

「大好き」と言いながら、フクロウのことは何も知らなかった。
この本は写真集だが、宮崎さんが長年の観察で知りえたフクロウの生態についても書かれていて、とてもとても興味深い。
右目が180度、左目も180度回る事によって、360度の視野を持つことができることは誰もが知っているだろう。
ろくろ首なんですね。
耳も大きい。野ねずみの小さな音をも聞き分けるためだ。
フクロウはあの大きさにしては、羽がとても柔らかい。それは飛ぶときに羽音を立てないためだそう。静かに飛翔する。
足の指や爪にも、獲物を取り逃がさないためのフクロウ独特の特徴がある。
(鷹は獲物を運ぶ際、落とすことがあるそうだ。それを「鷹おとし」と言って、他の動物にはとっておきのご馳走となるらしい)。

かわいいと言っても、フクロウは猛禽類だ。
鷲や鷹と同じ精悍さを持っている。そこもいい。凛としている。森の王様として君臨すべき風格がある。
飛ぶ姿も素敵だが、木の枝にとまっている姿が私は好きだ。
大きな目をカメラ目線で見据えていたり、じっと物思いにふけっているような半眼もなんとも味がある。
雄と雌が寄り添ってとまっている写真はなんともほえましい。

宮崎さんの使うハイテクに反対する人もいるかもしれないけれど、それまで謎だったフクロウの生態を知ることができたのは、素晴らしいことだと私は思う。
ここ八ヶ岳南麓の我が家の林にも、数年前までフクロウの声がしていたのに、最近では聞けなくなった。
飛ぶ姿の大きさに驚いたことがあるが、人間が住まうようになって嫌気がさしてどこかに行っちゃったのかな。
でもこの本のあとがきに、「現在の日本の国土の平地林には、700〜800メートル置きにフクロウが1羽いるほどに生息密度は濃い」とある。
「フクロウはけっして数の少ない野鳥ではない」とも。
ちょっと胸をなでおろしている。
posted by 北杜の星 at 08:27| 山梨 | Comment(2) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
2011年2月24日の記事に八ヶ岳南麓のご自宅の林のフクロウの声が数年前には聞こえていたが最近は聞こえなくなり人が住む事に嫌気がさしたのかというような文があり、聞こえなくなるまでに実際に人が多数移住するというような事があったのか文の内容の確認の為にお知らせ賜りたく思います。
Posted by 佐々木 大輔(ささき だいすけ) at 2011年06月27日 15:40
佐々木さん

コメントありがとうございます。

ふくろうの鳴き声が聞けなくなった理由は、はっきりとはわかりません。
確かに人家は増えました。
それと、松枯れのために林の伐採をして、木が少なくなったことが影響あるのでしょうか。

鹿、狐、狸、猪はたくさんいるのですけど・・
Posted by ハッチ at 2011年06月27日 16:15
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/187491234
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック