2016年08月01日

宮坂信之「ステロイドがわかる本」

この本を読んだのには二つの理由がある。
一つは、友人が自己免疫系病気の治療にステロイド投薬を受けることにしたのと、もう一つは2週間前から私の皮膚に湿疹が出始めたこと。
昨年の皮膚病は自家感作性皮膚炎というもので、それはホメオパシーで治ったのだが、もしかして再発かとビクビクしていた。
この暑いのに東京のホメオパスの先生との相談会に行くのはいやだなぁと思い、でももしこちらの病院の皮膚科に行くとなると、ステロイドを使われるんだろうなと、これはもっといやだとビクビクしていた。
でも昨年とは微妙に異なる症状で、自家感作性皮膚炎は左右対称なのに右側だけにしかでていない。だけどそれはそれで帯状疱疹という可能性もある。。
診察の結果は、蕁麻疹とのこと。食べものアレルギーの蕁麻疹ではなくて、古い蕁麻疹の「種」のようなのが体の中に残っていて、それがストレスや疲れで出てくるのだそう。
もし慢性化すると厄介みたい。(皮膚疾患ってアトピーを見てもわかるように、どれも厄介なんですけどね)。
放っておいても数日すれば消えるし、もし慢性化を防ぐのなら抗ヒスタミン剤を服用してくださいと言われて、かなりホッとした。
私は幼いことから蕁麻疹がよく出る子だった。今でも太陽湿疹や寒冷蕁麻疹に悩まされている。
(症状、とくに肌の症状というのは体の内の毒素を出しているのだから、出し切るのが本当の治療だと思っている。)

ステロイドは怖い!というのは今では誰もが知っていて、できるならば避けたいと思っている。
でもステロイドは医師がきちんと経過を観察しながら塗布したり服用すれば、安全とも言われている。
薬はどんな薬にも、漢方薬にも副作用はあるのだから、ステロイドだって諸刃の刃。
じっさいに私のまわりにも、副作用で困ったというひともいれば、ステロイドで湿疹が消えて痒みから解放されたと喜ぶひともいる。
それでは、どうすればいいか?
膠原病・リウマチ専門医である著者が、病気別にステロイドとどう付き合うかを教えてくれるこの本は、これからステロイド治療を始めようとするひと、治療中のひとが読めば、役立つかもしれない。
専門だけあって自己免疫の病気が大部分を占めているが、皮膚科、耳鼻科、呼吸器内科、腎臓内科など多くの病気にステロイドは対応している。

ステロイドはご存じのように副腎から出るホルモンである。
投与される量にもよるが、2週間くらい服用すると、副腎からのステロイドは出ることをストップしてしまう。人間の体って怠け者なんですね。外から入ると内ではつくらなくなる。
一度つくるのをストップすると再びつくれるようになるには時間がかかる。つまり体にステロイド・ホルモンがまったく供給されなくなる期間ができるということ。
これがよく云われるような「急にステロイドを止めるのはよくない」の原因なのである。
自己判断ではなく、医師の管理の元に量を少しずつ減らしながら終わらせることが肝心。

しかし服用中にも副作用が起こる場合はある。
ムーンフェイス、肥満(手足は細くなる)、皮膚が薄くなったり血管壁が弱くなるので打ちあざがでやすくなるなどなど。
けれどこれは軽度副作用なので普通は治療は継続される。
(私にはこれが「軽度」とは思えないのだけど。これらを起こすかなりの異変が体のなかで起きているのだと思う)。
重症副作用は深刻だ。
感染症にかかりやすくなる、糖尿病、消化性潰瘍、骨粗しょう症、無菌性骨壊死、筋委縮、精神病(気分のムラやうつ病など)、脂質異常、白内障・・
挙げればきりがないくらいの副作用がある。

この本にはこういう副作用は「長期」「多量」に続ければとあるが、どれくらいの期間を「長期」と云うのかは、明記されていない。
人間には個体差があるし、年齢によっても副作用の出方はことなるはずだ。
日本では病気になると「標準治療」が行われ、ステロイドの投薬もそうした「標準治療」のガイドラインに沿って行われるのだろうが、そこではちゃんと個人差がはっきりしているのだろうか?
(多分わかっていないから、「経過観察」なのだと思うのだけど)。
ただこの標準治療というのがあるから、他の外来に行ってセコンド・オピニオンを得ようとしても、同じ意見しか返ってこない場合が多いため、「やはり、この治療しかないのね」ということになってしまう。

ちなみに「一つ目」の私の友人のステロイド治療は、医師から薦められたものではなく、あくまでも「自己判断」でステロイド治療を受けるかどうかを自分で決めさせられたのだそうだ。
「えー、それって医師はなんのためにいるの?」「責任回避じゃない?」と私は納得できないのだが、イマドキの医師ってそうなの?
でもそれってやっぱり、ステロイドの副作用があるってことですよね。
何を選択して、何を拒否するかを患者にゆだねるということは、患者にもっともっと知識をもちなさいということである。
しっかりいろんな資料を調べて研究する必要があるのかも。
さいわい最近では大学の研究室や専門医の意見がネットで調べられるようになってきた。
重度であっても軽度であっても、副作用が私の友人に出ないことを祈ります。
posted by 北杜の星 at 07:48| 山梨 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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