2016年11月18日

森昭「歯はみがいてはいけない」

八ヶ岳に引っ越してからも4年前まで歯科はずっとお世話になっていた先生のところに通っていた。
その歯科医は「朝起きた直後と、夜寝る前にしっかり歯を磨けばいい」と言っていた。
でも世間では「歯は毎食後に磨くこと」というのが常識なので、先生の言うことよりその常識に従っていた。
ただ食後すぐに磨くのは歯に悪いと知ったので、食後30分以上たってから磨くようになった。

けれどこの本の著者は、歯を磨くのは食べかすをとるためではないので、食後そのために磨いてはいけないのだと書く。
食後の口内は食べものによって酸性化していて、歯が柔らかくなっている。それをブラシでこすることで歯が摩耗してしまうからというのもあるが、もっと大切なのは、せっかく食後には「よい唾液」が出ているのに、歯磨きをすることで唾液がなくなり、消化に悪いだけでなく、歯自体が守れなくなるのだそうだ。
虫歯にならないためにその唾液が大きな役割をしているのだという。
それと口内には菌がいっぱいなのだが、その菌を唾液がコントロールして「口内フローラル」のバランスをとっているのだ。

現在の欧米の歯科では、虫歯の治療がメインではなく、いかに歯周病を防ぐかが治療の基本となっているらしい。
そのためには、歯ブラシではなく、デンタルフロスを使用すること。
歯ブラシは食べかすを取るのが目的だが、虫歯は唾液が防いでくれる。だからデンタルフロスや歯間ブラシで「プラーグ・コントロール」をすることが大切。
私たちは外科的治療巧い先生を「上手な歯医者さん」と思っているが、どうもそうではないようだ。
歯周病を防ぐ、悪化させないためにどうすればよいかの適切なアドバイスができる先生を選ぶこと。
歯科医ですら、歯は食後すぐに磨くものと信じ切っている人がいるそうなので、歯科医院の選択を誤ってはいけない。

歯周病を防ぐのがなぜ重要かというと、歯周病がさまざまな病気の原因になるからだ。
口内の有毒な菌が肺炎、脳梗塞、糖尿病、心臓病、はてはアルツハイマーの原因となっているとたら、恐ろしいことではないだろうか。
現に歯周病が改善されたら、糖尿病も改善されたという例は多いという。
(糖尿病だから歯周病になるということもあるが)。
抗生物質を投与すると、歯周病が治るという症例があるらしいが、善玉菌まで殺す可能性があったり、他の副作用があったりして、抗生物質を使うのは最終手段だと著者は書いているが、外科的治療に頼らなくて、薬で歯周病が治る日が来るのかもしれない。

・プラーグ(歯垢)ができるのは、飲食後24時間。
・唾液がプラーグをコントロールしてくれ、その能力は飲食後にもっとも高まっている。
・プラーグは夜寝ている時にできる

この3点を考えると、私の東京の歯科の先生はまったく正しかったのだ!
起床直後と就寝前の2回のしっかりしたデンタル・フロス中心の歯磨き・・
ちなみに夫はこれを実行していて(ものぐさなので昼食後などに歯磨きできない性格なのだ)、虫歯がないんですよね。
東京の歯科医院には、文学座の俳優さんや(北村和夫さんにはよくお会いしたものだ)、声楽家たち、千葉ロッテ・マリーンズの選手たちが通っていたが、歯のブリッジを入れた後でも何の違和感なくすぐに慣れるほど、歯の調整が上手な先生だった。
そうか、あの先生はとっても良い先生だったんだね!
そこの歯科助手の女性の歯垢取りは抜群に巧かったと、私と夫はこちらの歯科医院に行った後に話すのだが、良い先生には良い助手がつくものなのでsね。
つくづく、あの先生が懐かしいが、でも東京まで毎回通うのも大変だし。。
せめて、歯磨きの件についてちゃんと実行することにしよう。

それにしてもこの本を読むと、医学界のいろんな癒着が「お前もか!」という感じでわかるのが悲しい。
この本、読む価値大いにありの一冊です。
posted by 北杜の星 at 07:18| 山梨 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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