2017年01月10日

町屋良平「青が破れる」

どうも判然としない小説だった。
中途半端というよりも、どうとらえていいかわかりかねる感じ。
良いのか悪いのか、面白いのかつまらないのか、それさえもわからない。
これ、文藝賞を受賞してるんですよね。文藝賞の選者は、町田康、保坂和志、藤沢周という私のお気に入りの作家で、彼らが絶賛したとか。
本当かいな?と訝しいのだが、私の「読み」が足らないのか?
絶賛の個所がどのあたりかも理解できない。

ボクシングをしている主人公の「おれ」。
おれの友人とその難病にかかっている恋人。
おれより優秀なボクシング仲間。
ピザ宅配で知り合った女性に呼び出されてのときたまの関係と彼女の息子・・

登場人物はそう多くはない。
そのなかで起きることはけっこう起伏があって、何人かが死に、残された者たちの生が続く。。というのが一応のテーマなのだと思うのだけど、何か理由のはっきりしない反発心がこれを読むと湧いてくるのはなぜなのだろう?
私だけなのか?

ひらがなが多用される文章にも反発を覚える。
ふつう、ひらがなが多いと、ゆったり落ち着いて静かな気持ちになるのだけど、ここでは作為的過ぎるように思えて、ちょっとイラついてしまうのだ。
それでいて、全体に荒っぽいため、バランスが悪い。

うーん、私では評価できない小説です。
次作を読んだら作者の意図がわかるのかな?
少なくとも次作を読もうと思うくらいには、「読める」人なんですけどね。
この気にかかるということが、つまりは作品としては成功しているということならば、これ成功作かもしれません。
posted by 北杜の星 at 07:49| 山梨 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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