2017年06月27日

北杜市刊「北杜市景観計画」

この小冊子は山梨県北西部にある北杜市の景観計画について平成22年12月に策定され、28年2月に変更されたものの計画書である。
これをライブラリーで見つけ、「北杜市民なら読まなくっちゃ」と借り出してみた。
というのは最近北杜市では「景観」が大きく損なわれているからだ。
しかもそれが自然エネルギーという錦の御旗の顔つきをしていて、実はそうではなく、環境破壊について何の意識も持たない経済優先事業が目的となていることに大きな矛盾を感じている。

北杜市という市の名前には歴史的文化的な背景はなにもない。
平成の大合併によって、南アルプス側の武川、白州と、茅が岳側の須玉、明野、八ヶ岳南麓の高根、長坂、小淵沢によってできた人口5万人ほどの市である。
山梨県の最北に位置しているので夏のリゾート地として別荘地、またシニアの移住地として名を馳せているが、3・11以降は若いファミリーの移住も増えてきている。
合併にあたっては市の名前を各地域い譲らず(「八ヶ岳市」という候補が強かったらしいが)、結局は「北杜市」に落ち着いtが。
どの町も小さくて立派な商店街もないのだが、行政区としては広範囲なため、福祉などを充実させるには大変なところがあり、山梨県ではもっとも福祉が悪いので知られてもいる。
それでもたくさん人たちがここに移住うするのはやはり、ここの自然に心惹かれているからだと思う。
南アルプス、八ヶ岳、富士山がぜーんぶ見えるなんてまるで夢のような景色なのだ。

しかしこのような自然に溢れ美しい土地が東日本大震災以降、ずいぶん変化した。
太陽発電のパネルがあちこちに設置されて景観を損なっているからだ。しかも山林を伐り倒して山を丸裸にして設置している。
そのため景観だけでなく、保水力を失った地面が崩れる被害も出ている。
いったい誰がこういうことを許可しているのか?どう考えてもそれは行政、つまり北杜市だとしか考えられない。

この冊子には「美しい風景は、それだけで人を呼び寄せ、まちを活性化させる源泉(観光資源)です。地域の景観の魅力を再認識しその魅力を最大限に活かした活力ある風景づくりを目指します」とある。
ホントかいな?と言いたくなる。
確かに、建築物を建てる時にはかなり厳しい「景観条令」があって、それらをクリアして設計し建築申請を出す必要がある。
しかしじっさに建っている家を見ると、真っ赤なサイディング、黄色の外壁に緑の屋根など、もう滅茶苦茶というか暴力的としか言いようがない。
あれでは許可されなかったはずなのに建っているということは、後のチェックがなにもないということ。
つまりは、放題。そのうえご多聞にもれず何の罰則にも問われない。
それなら何のなめの規制なのかと言いたくなる。

ましてや建築物ではない太陽光パネルとなると、最初から条令も規制もないのだ。許可を取ればそれでOK。
その許可は市議会の長である市長がだす。
(北杜市でもっとも大きな太陽光パネル設置事業者は昨年までの前市長の親類縁者と聞く)、
近隣のとの市よりもここ北杜市に太陽光パネルの設置が多いのは、ここが日本でもっとも日照時間が長いからだが、それが災いとなっているのだ。
自然エネルギーは大切である。原発反対の私にとっては自然エネルギーへの転換こそが日本が今後生き延びる基本的政策だと考えている。
しかしそのありようが問題なのだ。
山のままでは何も生まない、固定資産税がかかるだけ。。それなら太陽発電会社にパネルを設置してもらって収入を得ようと考える地元の人の気持ちはわからないでもない。
他に収入の途がないからだろう。
でもちょっと考えてみてほしい。
あのパネル、壊れたり耐用期限が終わったらどうなる?
粗大ごみじゃすまないのだ。あれは危険ゴミなんですよ。誰がお金を出して処理するのか?
目先の利益に目がくらみ、子や孫に負の遺産を作ることになりはしないか?

それでよく「景観を守ろう」と言えるものだと、あきれてしまう。
この小冊子、建て前だけの、じつにじつにムナシイものでした。
posted by 北杜の星 at 07:42| 山梨 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック