2017年08月24日

益田美樹「義肢装具士になるには」

「義肢装具士」・・義肢を作る職業の人がいるとは思っていたが、その仕事の内容のことは何もしらなかった。
なぜ私が義肢に興味を持ったかというと、つい最近、私の友人のご主人が膝から下の脚を切断したからだ。
事故ではなく糖尿病の合併症である。
友人が話してくれたことがとてもショックだった。
「病院で切断された脚、どうするか知っている?」
「ううん、どうするの?」
「病院は家族に返してくれるのよ」。
「えーっ、返してもらってどうするの?」
「病院でもらった書類を添えて、火葬場で焼いてもらうの」
「。。。」

現在そのご主人は義肢をつけてリハビリをし、家の中を歩けるまでになったそうだ。
「ぺりかん社」発刊のこの本はシリーズで、医療に関わる仕事をしたい人に向け、仕事の内容や資格取得方法などを教えてくれるもの。
ここにもそうしたことが書かれている。

義肢装具士は国家資格が必要な職業。
働く先は病院や製作所などで、他の医療関係者である医師、看護師、医学療法士などと連携しながら、患者に適合する義肢、義手の他に、車椅子利用者のためのシッティング装具や足に悩みを持つ人のための靴やソールを作ることも含まれるそうだ。
パラアスリートの才能を最大限に引き出すサポートもする。

この仕事、女性にも向いていて、女性の義肢装具士もたくさんいる。
シリコンを使用しての装具作りには器用さが必要だが、それだけではなく、患者の心理に添う神経の細やかさも大切となる。
装具には治療時に使うためのもので、治療が終われば不要になるものもあるようだが、それだって手は抜けない。
機能、見た目など考慮すべき点はたくさんある。

義肢装具士は国内だけででなく、国際協力に貢献できる。
地雷で失った脚に義肢を装着した若い人たちは、仕事に就けるようになる。
そうしたNGOにボランティアとして参加し、自分の仕事を役立てながら世界を見ることができるのは素晴らしい。

義肢義手は今では精密に進化した。
私が幼いころに町で見た傷痍軍人(知らない若い人がいるかもしれないが、戦争から傷ついて帰国した兵隊さんが白い服を着て、物乞いをしていたのだ)の人たちの「脚」。
あれは義肢なんてものではなかった。
棒が1本、白いズボンの下から出ていた。
あれは上をどうやって留めていたのだろうか?
肉に食い込んでさぞ痛かったことだろうし、歩くには不安定だったはずだ。だから松葉杖をついていた記憶があるのだが。
あの棒はとても義肢と呼べるものではなかった。

ハンディのある人が少しでも日常をラクに送れるための装具、これからも日進月歩で開発されてほしいものだ。
そしてそれを作る義肢装具士という仕事も世の中でますます必要とされることだろう。
高齢者社会、糖尿病合併症・・患者は増えるばかりなのだから。
posted by 北杜の星 at 07:14| 山梨 ☁| Comment(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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