妊娠が判明してもちっともうれしくない。かたわらで喜び跳ねる夫を見ていると、自分の孤独をひしひしと感じ、夫が腹立たしくもなってくる。
妊婦のための母親教室に参加しても、気分はしらけるばかり。
だけど、ジミー・ペイジの日はいやでも近づくのだった。
私には子供がいないので、妊婦の気持ちはわからない。
しかしおそらく私も、マキと同じような精神状態になったのではないだろうかと思う。
出産への不安のためではなく、なんというかとんでもないことが自分の体に降ってわいたような、逃げ出したい気持ち・・
私であって、これまでの私とは決定的に違う私になることへの戸惑いと腹立たしさ。
世間から押し付けられる母性には、もっとも耐えれないだろうな。
心の準備ができていないマキにとって妊娠は、なんだか理不尽なものだった。
突然夫に怒り、ヒステリーを起こす。だんだん大きくなる自分のお腹が不思議なのだ。
しかし昔で言うところの十月十日というのは、赤ん坊だけでなく母親の心の準備期間でもあるのだろう。
次第にマキは、あきらめるものはあきらめ、受け入れるものは受け入れるようになってゆく。
最初優しい能天気なだけと思っていた夫も、なかなかのタイジンだった。
印象的だったのは、出産経験のあるマキの友人の言葉だ。
「子どもができると、時間が過ぎることが心底実感できるんだよね」
「時間てのは、いつもいつも流れているんだけど、子ども産んだとたん、それが目に見えるようになる」
それって、判るような気がする。
子どもがいると、歯が生えた、歩き始めた、入学、卒業と、人生に区切りができるんじゃないだろうか。
子どもがいないと、だらだらと節目なく時が流れていって、自分は何にも変わらないという幻想をもってしまうのだ。
自分が老いるのを客観視できないというか、自覚できないイビツな年寄りになってしまいそうで怖い。
この本、今妊娠している若い人よりもっと年上の女性が読むほうが理解できると思うし、男性が読んで女性のことをわかってもらいたい気もする。
ジミー・ページは、ギタリスト。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベックと並んで、三大ギタリストと呼ばれた一人だが、クラプトンがブルース系、べっくがジャズ系、でもペイジはロックの王道をいくギタリストで、私は派手な彼のギターワークって結構お気に入り。
昨日のブログは伊藤たかみだった。今日は角田光代。
どうも、妻高夫低のような・・
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